暮れていく記憶の光

ほとんど毎日

「書きたいこと」が頭の中をめぐっていたのに、ちっとも覚えていない。

メモを取ることすら忘れている。

「私が消えていく」「私が薄くなっていく」感覚がこんなにも早く実感できるとは。

悲しいけれどこれが「私の現実」だ。

頭の中に様々なものがあったはずなのに、書き出すことも日に日になくなっていく。

掃き出されていない。

吐き出されていない。

一年前はいろんな感情が絡み合っていたはずはのに、今では「怒り」だけ忘れない化け物の脳になりつつあるようで怖い。

年寄りの言う「つい最近」なんて10年前や20年前は当たり前のこと。

私の記憶もそこに置いてきてしまうのだろうか。

「今」の充実さを忘れずに、ここに置いていって先に行ってしまうのだろう。

自分にもわからないことを薄っぺらく考えるより「前に進め」とこの数年身体に刻んだ非論理的な行動力がこそこそと耳打ちをする。

感傷に浸る時間も私には必要だが、今はこの熱くなる情緒に突き動かされていたい。

今はそれが「道しるべ」になるだろう。

その先はまた考えればいいよと冷ややかにせせら笑う私がいる。

笑う犬

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