なんの用事も目的も無く「名古屋」に来てみた。
30年以上ぶりである。
当時はまだ若く何も考えず転職を転々としながら南下しようと思っていた。
今のようにネットもない時代にどの情報誌かハローワークだったか忘れたが、よく行動出来たと思う。
「若い」というのは本当に「無知」だったが素晴らしい時間だった。
当時の転職活動は失敗に終わり、その後は関東圏内に引っ越しアルバイトで食いつなぎながら漫画家を目指した。
その後の話は一旦置き久しぶりの大都会に「もう、こういう所には住みたいとは思わない」と感じながらビル群を眺める。
移住するまでしがみついた東京の景色をも浮かべながら「意固地」になっていた私は何もかも色んなものが見えていなかったと感じた。

名古屋駅も知らない人間にとっては迷宮で乗り換えウロウロしながら「名古屋城」に着く。
小一時間ほど散歩し「一生に一度はお伊勢参りへ」と思い出し一泊し「伊勢参り」に行ってきた。
外宮も内宮も行ってきたが「厳か」とも「尊い」とも思わない私がいた。
ひねくれてねじ曲がり、純粋さや誠実さがなくなっていた私がいた。
なんとも複雑な気持ち悪さがあったが「おかげ通り」を歩いていると俗物としての私が生き返り定番の「赤福」に寄りお土産を買ってぶらつく。
修学旅行気分になったが身体が追いついてこない。
早々に引き上げて帰途に着く。
名残り惜しい気持ちにもならず虚しいとも思わず、奇妙な「満足感」だけある。
きっとすぐには言葉にできないものが心の奥に入ったのだろう。
しばらくそっとしておくことにした。
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