歳を重ねるとお葬式が多くなる。
様々なお葬式に参列したし印象に残っているものに関しては紹介済みだ。
葬式という最後の祭りは、残されたもののけじめか見栄でわかれる
そして私がちょっとだけ憧れる人についてお話しておこう。
赤い服
人口が多い都市部に住む人なら経験したこともあるだろう。
火葬場が商業施設のように大きい時がある。
初めて見たときは驚いた。一日の一度にこれだけの人数が荼毘に付されるのだと思ったら、失礼だが壮観な眺めだった。
そして私自身の死も感じた。
何度かその火葬場に行った時の出来事だ。
都市部なだけにありほとんどの人がお寺やセレモニーホールからのバスでやってきてそれを眺めていた中、黒の中に突如赤いものが見えた。
天気が良かった日なので、派手なスパンコールかなにかが反射してきらめいている赤いタイトなドレスだ。
遠くて顔までは見えなかったが悠々と歩いてくる。
理由はどうであれ火葬場に「赤い服」は場違いだ。
当然係員の人が駆けつけて見えないところへ引っ込んでいったが、ここにその赤い服で来るほどの何かがあったのは間違いなくて、その堂々とした立ち振る舞いに感嘆した。
頭のおかしい人が入ってきたとかもあるだろうが、こちらは事情が分からない。
ただ私はひどく羨ましかったことは覚えている。
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