「言霊」という言葉がある。
言葉には様々な力があるとこの国では信じられていて、私はそれに傷つけられてきたし助けられても来た。
放った言葉には「魂」が宿るといわれる。
若い頃は「口舌の刃で人を傷つけてはならない」と教わってきて実行していたが、生きているとそれに我慢するのは理不尽過ぎて今は自分の思ったことを平気で口にする。
傷つけられて黙っているなんてもう真っ平ごめんなのだ。
そうしていくうちにふと感じることがある。
「自分の頭」を使って話す人には「言葉にチカラ」があることだ。そのチカラが言葉に乗って目に見えずとも感じることが出来てくる。
色眼鏡で見ているかもしれないのが前提で、肩書のある人の言葉には否応なく本能でひれ伏すときもあるのだが嚙み砕くと「何言っているかわからない」ことがよくある。
難しい言葉の羅列や言い回しなんかで誤魔化しているのか私に知識がないのかが判別できるようになってきた。
「自分の言葉で話す」ことがどれだけ重要なのか、少しだけ「さわり」の部分を撫でた気分で少し自分の感覚が変だとは思ったが楽しくもなってきた。
他人任せの回答や出来レースの会話には「何も乗っていない」のが面白いことに感じられてきたのだ。
使いされた言い回しでも言葉でも何でもよい。自分の意思が言葉に乗ることが私の何かを刺激してくる。
浅はかで感覚的なものだがそう気が付くと私はまた不思議な「何か」を進めたくなる。
負け戦でも構わない。自分の言葉で勝負！勝負！
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