金ない者は金を使うことしか考えない

長文

まもなく初老になる私だが、貯金がまるでない。今すぐ引っ越せと言われたらできるぐらいだ。

身内への借金もあり本当の自活まではまだほど遠い。

情けないとは思う。

移住してから立派なものではないがお金の出入りをつけるようになった。まだお小遣い帳程度にしか進化していない。家計簿というには私の頭の出来と同じであまりにもお粗末なものだ。

今更ながら本当に無駄使いをしてきたということだけはわかる。

まずは酒とタバコだ。

カッコつけて吸い始めたタバコは30年以上吸い続け、毎晩酒は飲み続けた。

ストレス解消とは名ばかりでそれで本当に解消できた覚えはないし、息抜きには本当にならなかった。病院には通院しなかたっが中毒である。

一時の快楽のためのものだ。酒に関しては失敗ばかりしたことも多いのに止められなかった。

言い訳にはならないがサラリー時代は上司からの酒匂付き合いなどは断れなかったし、筋違いだろうがその上司もこういうところも含めて今でも恨んでいる。

これだけ酒もタバコもやってきた人間なので周りにそういう方がいても止めろとは言わない。

かける言葉は自分と一緒に地獄を見ようぜということぐらいだ。

とにかく金が入れば入れば入った分だけ使った。

高校からアルバイトを始めた。家はその頃からはあまり裕福ではなかった記憶があるので授業料と車の免許取得を主に支払ったが、残りはゲームセンターに行って時間を費やすのに使ったり、漫画を買ったりしていた。

会社勤めになり寮暮らしになると使える金額が増え、CD購入や深夜の街に繰り出して毎週音楽ライブに行って朝まで飲み明かし、東京という街に浮かれた。

会社での財形貯蓄をしていなければ、寮を出ていくときはすかんぴんだっただろう。

こうやってお金を使うだけの馬鹿が出来上がっていた。

この会社の寮を出ていったあとから、人に騙され借金生活がはじまる。

時は過ぎ、女性社長に助けられ借金地獄から抜け出せた私はその会社で財形貯蓄を始めた。

そしてしばらくすると相手はバツ持ちだが結婚を意識する相手に出会った。

久しぶりの恋愛に浮かれた私は、財形を崩してまで相手に尽くしてしまった。それは3か月で終わった。

アホは死ななければ直らない。むしろあの時の私はどうかしているのではなく、また同じことを繰り返すただのろくでなしだ。

その後は仕事が忙しくなったり、変えたりして生きてきたがやはりお金は溜まらなかった。

東京は誘惑に勝てる人間でないとお金は溜まらない。

つかえないプライドだけしかなかった私にはそんな強さはもともとなかったことが証明され、身内に借金して地方に移住した。

お金に対する考え方は生きてるうちにいろいろ変わり、今は「世の中お金がすべて」を軸に置いている。当然だ。

それが寂しい人間の考え方と否定する人はいるだろうが、そんなことは私の経験からしてはすべてキレイごとだ。

お金があればお腹が満たされ生きる力が少なくても湧いてくる。

お金があれば多少の欲は出るが稼げる自分に自信がつく。

お金は天下に回すものではなく自分のところに留めて置き、いざという時に使用し人生が終わる瞬間には葬式代一式と迷惑料、遺品整理や清掃代をおいていくぐらいはしておきたい。

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