「逃げることは悪いことではない」
そう言われるようになってから「辛いこと」から逃げて良いという風潮にはなってきたが、私はいつも「どこへ逃げたら良いのか」とその向こう側の「答え」が曖昧で腑に落ちない。
ブラック会社だの家庭内DVだの「逃げればよい」とか言うけど、その人の状況はどんななのか分からないことには簡単に言えないのではと「ひっかかり」を感じる。
大体が思考を奪われている状態で「逃げる先」もないことがあったりする。
私も実際は「逃げる資金」が工面できなかったことで消費者金融から借り、逃走した先で多重債務を繰り返した。
親兄弟にも言えない状況で「逃げろ」なんて言われても、私には当時その方法しかなかった。
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口では簡単に言える。
今の私は、そのような状況に陥っている他人には「何も言わない」ことにしている。
なぜなら「逃走資金」がものをいう。
今は私自身の「逃走資金」は用意して「逃走先」も年に何回か見直している。そしていくつも用意している。
こればかりは現代の「情報社会」を私自身が何とか取り扱えて選べているからだ。
そしていつ何時、それが奪われるかも知っている。
その手にスマホがあっても調べられない状況の人なんていくらでもいるのに、私は「そんな簡単にいうな」と思うのだ。
どうすれば良いなんて本当にわからなくなって疑問も持てなくなる。
「起動スイッチ」も用意できるようにはなったが、それもいつ壊れるかメンテナンスをしてなければ持っていたことさえも忘れる。
そしてこんなに心に思っていて書き記していても私は忘れがちになり馬鹿を繰り返す。
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