「鬼滅の刃」の話である。
もうお腹いっぱいだと思う人はブラウザバックをおすすめする。
私はアニメ二期からようやく熱を上げ始めたので世間とは「ずれ」が生じているが特には気にしていないし自分が楽しんていれば良いと感じる。
何度もアニメと漫画を読み込んでいるうちにキャンプファイヤーに時々ガソリンをくべた情熱から少しづつ違った熱の入れ方こもり方になる。私の場合は地面に埋まった地中火のように粘度を含めたようなねっとりとした情熱である。
これは私が夢中になったどの作品にも言えることだ。
しかし純粋に自分自身が楽しんでいる流れから否定や粗探しの意見も目につくのが世の中だ。私はその言葉も良く読み込む。
人間と同じように万人に好かれる作品など世の中には無いからだ。否定的な意見ほどよく見ていたり斜に構えた他人は自分自身似ていて向き合う良いきっかけだからだ。
好きなジャンルだからこそ否定したくなるのもわかる。
言葉は悪いがくそみそに叩く人も少なくはない。
三つのことをあげていこう。そして私の意見をも書いていく。
性差
作者が「女性」だからというだけで否定や拒否、見下す人もいるのは現実でも変わらない。
この世は男と女がいる限りこの「差別」は無くならないのだ。
私も過去「少年誌漫画家」を目指した時はこの壁があった。「性差」は確実に現在も蝕んでいる。「女が描いた」というだけで読まれないなんてことは経験した。
男女差別反対などと表向きは綺麗ごとを並べているがインターネットでは女性をこき下ろしたり、表面の見えないところでは暴力を振るって言い聞かせるのが当たり前なんて私の周りでも聞く話だ。
だから中身も観ずに平気でこき下ろす連中も一定数いることも解っているいし、同性でもそうはならないことも知っている。
私はこの年齢になってやっとわかってきたことだし若く知っている人もいるだろう。
この「差」に関しては今後も「絶対」に不変のないものだろう。
好み
「女子供が好きな作品、媚びへつらっている」というものもいる。
世の中の大方の流行は「女性」が作り出している部分があると私は感じている。あらゆる方向にアンテナを張ることが生まれながらに装備されている「マルチタスク脳」が関係していると感じる。
少年漫画にしてはなかなかの「血なまぐさい」もので「好み」は別れるだろうが平均して好まれる要素はそろっているのだはないだろうか。
悪者を退治する。
内容は様々な味付けをされているが、これだけは変わらないものである。
どの時代にも欲しがる人が多い必要な「勧善懲悪」がここにはある。
この時代に最も必要なものがここにあると私は思っている。
言葉の多さ
「言葉やセリフでの行動説明が多い」私は漫画もアニメも何度も読んで観ていたが気にならなかった。私はこれにとてつもなく気づかされたことがある。
私の幼い頃と違って今の「漫画」は高度で読み解く力が必要な時はある。ものを知らないと無知だと「漫画」の内容が理解できなくて読まなくなるのだ。
絵やコマ割りだけで伝えられない伝わらないし受け止めてもらえない、その背景が気が付かない読み解けない人たちが多くいることに気が付く。
爆発的に人気になったこの作品は「時代とタイミング、主人公を凌ぐ引けを取らないサブキャラ。とんでもない作画をするアニメ会社」すべてを味方につけた作品だと思っていた。
そして意図したのだったら作者はとても天才的だと思う、主人公やその周りを取り巻く脇役や悪役の心情や行動を「言葉」にしてコマに乗せることは、そういう「読み解けない」人たちの層を取り込んだのだ。
「鬼滅の刃」は高度な絵本ではないだろうかと私は感じたし、しっくりきた。
私は幼いころから本を読むのが好きだったし中学生の頃には多少難解の小説も読んで、その情景を浮かべるのが好きだったから自身で作り出した主人公像は良く頭の中でアニメのように動き漫画のコマ割りも勝手に脳内でしていた。
文字を読むのは苦にならない状況を今の今まで作り出してきたから私には「言葉が多い状況説明」のには気にしてはいなかったが気になる人は「絵を見ただけでその情景や人物の背景心情を読み取れる」人であって「読み取れない」人にとってはその状況説明が必要不可欠なのだ。
私が漫画を読む時感じるのは「時系列と感情で違うコマ割り」があるが「鬼滅の刃」は「感情」を優先した漫画だと思う。
だから人の心に「言葉」で訴えかけ形にし載せ漫画というエンターテインメントにした。
べた褒めしかしてないのだが結局は素晴らしい作品だということだ。そして全２３巻とプレゼントにも最適な巻数となっている。
この先、どんな形で人々の中に残っていくのかわからないが私はまた一生忘れられない作品を目にしたと思っている。
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