嫌いな人間のために言葉を選び、遜り、頭を下げる。
その度に急激な吐き気と悪寒が背中と両腕を走る。
ああここまで私は「父」のことが嫌いなのだなと改めて思う。
嫌いな「父」のために部屋を借りるために不動産に頭を下げる行為は、私のプライドとの勝負だ。
まあ本当はいらないプライドなんだろうけど、生きてればそんなこともあると心が簡単に片づけ整理が出来れば苦労はない。
そしてここまで皆が行動しても「父」は一言も「感謝」の言葉などあるわけはない。
もしあったとしても全身が寒気に覆われ馬鹿が夏にかかる風邪にになるだろう。
それだけ身体が拒否反応を示している。
驚くほど、涙が出る。屈辱だ。
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そんなことを一日思いながら次のステップへと進めなければならない。
「私」という自分を見失わないように、ただ一つの目標に向かって夢中になるしかない。
切り替えろ。急には無理かもしれないが、この先も確実に超難関が待っている。
吐き気と共に足を踏ん張り「屈辱」の向こう側へと向かう。
確実に打ち破れない壁があるがそれは私の力不足と考えることはない。
私は誰にも認められなくても「嫌いな父」のために一生懸命やっているではないか。
今日も頑張っている。
泣いたって良い。
私は出来る。
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