理想の残骸

ほとんど毎日

「こうなりたい」という理想はあったはずなのに今では愚痴ばかりのしょぼくれた初老が出来上がっている。

「周りに期待するな」と理屈は解るのに「こうあってほしい」と押し付けるからこうなる。

自分の世界がどんどん狭くなっていくのは「自分のこと」と「目の前の物事」しか見ていないからだ。

他人の言葉がいちいち突き刺さるのは昔からで、記憶の容量が減ってきた今も笑って受け流す余裕もない。

私はまだ世界や誰かに期待しているからなのか。

その割には他人に与えることなく「私はもう損したくない」という気持ちで生きている。

一生こんなものだ。

続いていく日常の中の日課のようなもの。

思わずにいられない衝動をそのまま形にして、そこかしこに置いていく。

バネにするにも弾き返す力を持っていない「弱弱しい私」

情けない自分が浮き上がると優しく包み甘やかす。

「生きる」という正体はこんなものかもしれない。

無気力で死を意識していたあのころとは違うから、こんな余裕が出来ているのだ。

目の前の美しい景色と共に悪口で錆びて朽ちていく私を見届けていこうか。

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